【産婦人科医/DrTanakaのつぶやきの部屋】第2回 テーマ”更年期”

【産婦人科医/DrTanakaのつぶやきの部屋】第2回✨
今回は”更年期”をテーマとしたシリーズNo.1
「これも更年期?」――
わたしが外来で出会う、さまざまな体と心の変化ー
日本人女性の平均閉経年齢は約50.5歳。一般的に、その前後5年間、45〜55歳頃を更年期と呼びます。ただし、閉経を迎える年齢や症状の現れ方には個人差があります。
更年期外来をしていると、患者さんが訴える症状の多さに
あらためて驚かされます。
突然、顔が熱くなって汗が噴き出すホットフラッシュ。手指や膝などの関節痛。以前なら気にならなかったことにイライラしたり、気分が落ち込んだり。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるといった睡眠の悩みも少なくありません。
体重の変化も人それぞれです。
食欲が落ちて食べられなくなる方もいれば、「食べる量は増えていないのに、体重がどんどん増えるんです」とおっしゃる方もいます。
年齢とともに筋肉量や活動量が減ると消費エネルギーは低下しやすく、女性ホルモンの変化によってお腹まわりに脂肪がつきやすくなることもあります。また、エストロゲンの減少に伴い、LDL(悪玉)コレステロールが上昇することもあり、体の内側にも変化が現れます。
そして、意外と相談しにくいのが、デリケートゾーンのお悩みです。
女性ホルモンの減少によって、腟や外陰部の粘膜が薄くなり、潤いが失われやすくなります。その結果、乾燥やかゆみ、ヒリヒリとした不快感、性交時の痛みなどが現れることがあります。
さらに、頻尿や尿もれ、繰り返す膀胱炎なども更年期以降にみられるお悩みです。こうした腟や外陰部、尿路の変化は「閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM)」と呼ばれ、適切な治療やケアによって改善が期待できる症状もあります。
「年齢のせいだから仕方がない」「恥ずかしくて相談できない」と我慢されている方もいらっしゃいますが、こうした症状もぜひご相談いただきたいと思っています。
更年期の症状は、決してホットフラッシュだけではないのです。
そして、この時期は体だけが変化するわけではありません。
子育てや仕事に追われながら、両親の介護が始まることもあります。家族のことを優先しているうちに、自分の体調は後回し。「年齢のせいだから仕方ない」と、つらさを抱えたまま過ごしている方も少なくありません。
もちろん、すべての不調が更年期によるものとは限りません。ほかの病気が隠れていないかを確認することも大切です。
「こんなことを相談してもいいのかしら」と思う症状ほど
ぜひ聞かせてください。
まずは、今どんなことに困っているのかを一緒に整理すること。
それが、更年期外来の大切な第一歩だと思っています。
次回は、ホルモン補充療法や漢方薬をはじめ、デリケートゾーンの不調に対するケアも含めて、更年期のさまざまな治療についてお話ししたいと思います😊
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