【産婦人科医/DrTanakaのつぶやきの部屋】第5回 テーマ ”今どきの産後ケア”

【産婦人科医/DrTanakaのつぶやきの部屋】コラム
第5回🌺
レジュバは、気づけばほぼ産後ケアに向かい合うドクター達で構成されています😊
そこで
【今どきの産後ケア】をテーマに✨
No.1は
〜産後の身体はいつ元に戻る?〜
出産を終えると、生活の中心はどうしても赤ちゃんになります。
けれども、妊娠・出産によって変化するのは子宮だけではありません。ホルモン、骨盤底、筋肉、皮膚、髪、デリケートゾーン、そして乳房まで、女性の身体にはさまざまな変化が起こります。
産後1か月健診を終えたからといって、身体がすべて妊娠前の状態に戻っているわけではありません。
■ 産後の身体は時間をかけて回復します
妊娠中に大きくなった子宮は、出産後約6週間かけて徐々に妊娠前の大きさへ戻っていきます。この過程を「子宮復古」と呼び、悪露も少しずつ減っていきます。
一方、妊娠中に引き伸ばされた腹壁や骨盤底、分娩時に負担のかかった膣や会陰部などは、さらに長い時間をかけて回復します。
そのため産後数か月経っても、尿もれ、膣のゆるみ、
下腹部の違和感などが残ることがあります。
■ 授乳中はホルモン環境も大きく変わります
授乳中はプロラクチンの作用によって排卵が抑えられ、エストロゲンが低い状態が続きます。
その影響で月経の再開が遅れるだけでなく、膣や外陰部の乾燥、性交時の痛み、皮膚や髪の変化などがみられることもあります。
産後の身体の変化には、妊娠・出産による身体的な変化と、ホルモン環境の変化の両方が関係しています。
■ 妊娠・授乳で乳房や乳輪にも変化が起こります
妊娠すると乳腺が発達し、乳房のボリュームが増えます。同時に、乳頭や乳輪が大きくなったり、色が濃くなったりすることも一般的な変化です。
授乳中は乳頭への刺激も多くなるため、乾燥や赤み、形の変化を感じることもあります。
そして授乳を終えると、発達していた乳腺が徐々に小さくなります。その結果、「妊娠前より胸のボリュームが減った」「上の部分がそげたように感じる」「以前よりハリがなくなった」と感じる方もいます。
こうした変化は授乳だけによるものではなく、妊娠による乳房の拡大、皮膚の伸展、体重の増減、年齢など複数の要因が関係しています。
乳輪や乳頭の色素沈着も、産後徐々に薄くなることがありますが、完全には戻らず気になる方もいます。
■ 「産後だから仕方ない」で終わらせない
産後の身体には、時間の経過とともに自然に回復していく変化もたくさんあります。
一方で、骨盤底の機能、デリケートゾーンの違和感、乳房や乳輪の変化、妊娠線や色素沈着など、時間が経っても残る変化もあります。
産後すぐに「元に戻さなければ」と焦る必要はありません。
まずは身体の回復を待ち、無理のない範囲で日常生活に取り入れられる体操やケアを行うこと。そして、症状やお悩みが残る場合には、必要に応じて治療の選択肢を検討していきます。
機能面と見た目の両方から、その方に合ったケアを考えていく。そんな考え方も、これからの産後ケアの一つではないでしょうか。
次回は、産後に多い尿もれや膣のゆるみ、性交痛など、骨盤底とデリケートゾーンの変化についてお話ししますね😊
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