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ドクター解説2026.06.09

ヒアル顔にならないために

ヒアル顔にならないために

近年よく耳にする「ヒアル顔」という言葉。
ヒアルロン酸注入によって作られた不自然な顔のことを意味します。美容医療が身近なものになった今、ヒアルロン酸は手軽であり、大変好まれる治療です。私もヒアルロン酸注入は日常的に行っており、とても良い施術だと思っています。
ここでは「ヒアル顔」にならず、綺麗にヒアルロン酸を注入する方法についてご説明します。

1.一度にたくさん注入しない。

これは1番わかりやすいのではないかと思いますが、たくさんの量を入れると不自然な顔になりやすいです。製剤の種類によって差はありますが、ヒアルロン酸は注入後、水分を吸収し膨らむ性質を持っています。初めはちょっと物足りないくらいに留めておくのがちょうどいいです。
また、一度に大量のヒアルロン酸を注入するデメリットとしてアレルギーが起こりやすくなることも挙げられます。ヒアルロン酸は元々体内にあるものですが、ここで記載しているヒアルロン酸には硬さを出すために加工をしているので体は異物として認識します。多くの異物が体内には入ってくれば体はそれを敵とみなし、攻撃します。
足りなければ後日追加で注入することができるので、一度に入れるヒアルロン酸は多くても7ccまでにしましょう。

2.1部位にたくさん注入しない。

ヒアルロン酸注入は全体のバランスを見て行うのが鉄則です。
前述の通り、ヒアルロン酸には膨らむ性質があります。経過を見ながら少しずつ満遍なく必要な部位に注入することで、より自然な美しさを引き出すことができます。
人は急激な変化を不自然として捉えることがあります。どんなに理想的な頬の高まりも、魅力的な美しい唇も、いきなり大きく変わると違和感を感じます。ヒアルロン酸に限ったことではないですが、その方の良さを引き立たせるように少しずつアップデートしていくことが後悔しないナチュラルな美容医療のコツです。

3.適切な層に適切な製剤を

ヒアルロン酸には製剤によって硬さが異なります。
硬めの製剤は高さがしっかり出て、柔らかい製剤は肌馴染みが良くなります。
色々な先生の考え方があるかとは思いますが、例えば皮膚の薄い浅いところに硬めのヒアルロン酸を入れると、ボコッとして違和感を感じやすくなります。入れる層はあっていたとしても、柔らかい製剤のみでパンパンに仕上げるとその時は綺麗でも後でヒアルロン酸が違う場所に流れてしまったなんてこともあります。
製剤の使い分け、注入層の見極めが大事になります。また、毎回入れ続けるのではなくて、位置のずれたヒアルロン酸やしこりのようになった昔のヒアルロン酸は適宜溶かすことも大事です。

4.定期的な注入には「待った🖐️」をかけて

ヒアルロン酸は吸収されて少なくなっていきます。また歳を重ねてお顔や肌質も変化します。ヒアルロン酸は製剤ごとに持続期間がありますが、これはあくまでメーカーさんの参考の値にすぎなく、この通りに注入を繰り返す必要はありません。
特に初めてヒアルロン酸を注入される方に多いのですが、「次はいつ注入したらいいですか?」とよく聞かれます。私は「ご自身が足りなくなったと思った時で大丈夫ですよ」とお答えします。決められたいつという時期はありませんし、今回は1cc使用したとしても次回は0.5ccでも十分なこともあります。必要な時に最低限の量を注入することで、いわゆる入れすぎを防ぐことができます。

左:注入前   右:注入後
この症例では5ccのヒアルロン酸を使用しています。
特に輪郭を意識し注入を行いました。こめかみ、頬を整えることで頬骨の張りが滑らかに改善して、より女性的な柔らかい印象を与えます。5ccと聞くと多く感じるかもしれませんが、むしろ顔は小さくなったように見えます。

以上、ヒアル顔にならない方法をお伝えしました。参考になったら幸いです。
少し前は丸い額が流行っていましたが、今はやり過ぎと感じる方も多く、自然な凹凸のない滑らかな額が好まれます。時代によっても顔のトレンドが変わってきますが、どの時代もやり過ぎずその方の良さを引き出す治療が1番良いのではないかと私は考えます。
でも、トレンド顔にしたいというお気持ちもわかります。外科医としては、手術で流行りの顔にするのは危険でお勧めできません。一度手術をしたものは簡単に元に戻すことはできません。ヒアルロン酸は溶かすことができるという点で、少し冒険もできるのがメリットでもあります。正しい知識のもと製剤が安全に使用され、一人でも多くの方がヒアルロン酸注入で笑顔になれますように。
ヒアルロン酸に挑戦してみたい方、ナチュラルなヒアルロン酸注入をご希望の方はぜひご相談ください。フォローアップもしっかり行います。

形成外科専門医 住永 莉華子

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